新しいバージョンは出版社が変わってた。
投資戦略の発想法〈2008〉
木村 剛
ナレッジフォア 2007-12
旧版は2年前に読んだが2008年版を読んでみた。忘れてることもたくさあったけど、自分自身で稼ぐことが一番重要で、自身に投資しなさいというのは変わっていない主張。自分の価値を高めて投資しなくても一生暮らせるだけのお金を確保すればよい、というのが最も言いたいところという身も蓋もない話(笑)。
まずはそういう前提があって、投資に関しては、勤めてる会社が倒産しても、クビになっても、転職したくて会社をやめても大丈夫なようにまず生活防衛資金をためなさい、それからアセットアロケーションをしっかり組みなさい、というのが本書の主張。
ただし、この本は2007年の暮れに出ているので今年10月の暴落については当然予期されていない。アセットアロケーションが大事なのはよくわかるのだが、こういう暴落を経験すると一番大事なのは時間の分散だと感じる。それから、これまた身も蓋もないのだが結局投資をスタートする時期が重要。どこが山で谷かわからないので結局は運じゃないのかと思う。バクチと一緒じゃないのかという気もしてくる。
そうなってくると精神的な部分が重要で、何のために投資をするのかという動機付けが一番重要になってくる。この本では定期・普通預金だけではインフレに勝てませんよということが謳われるわけだが(いろんな本でも株式投資の目的としてよく謳われる。曰く株式はいろんなアセットクラスに比べてインフレに強い)、自分自身によく問い質す必要がある。
あととても難しいと思ったのは出口戦略をどうするのかということ。この本にはここは書かれていない。いろんな本を読んでもやっぱりこのあたりを書いている本には出会ってないな。