『モモ』 ミヒャエル・エンデ

 深い本だった。「対象小学校5・6年生」と書いてあったけど、自分が小6だったころを思い出すと、とてもここに書かれてるメッセージなんて読み取れなかったと思う。こどものころに読んでなかったので逆によかったかも。読んでたら今読もうとは思わなかっただろうから。

4001141272モモ (岩波少年文庫(127))
(著)ミヒャエル・エンデ (訳)大島 かおり
岩波書店 2005-06-16



 この本を読もうと思ったきっかけは、あるブログで『モモ』のことが書かれていたから。そこではお金のことについて書かれていたのだけれど、『モモ』に書かれている主題は時間のことだった。一貫して時間についてのおはなし。

 こどものときに疑問に思ったようなこと、例えば時間とはなにかとか、未来とはなにか、自分はどうなるのかとか、そういう疑問に対するヒントみたいなものが詰まってた。

 極端に要約してしまうと「現代社会は時間に追われて大変だ、もっとゆとりをもとうよ」というだけの本にも見える。しかし、実はそうじゃないんだよということが『エンデの遺言』という本に書かれていた。エンデはファンタジーを通して目に見えない本質を語ろうとしているらしく、『モモ』にはそれが現われていた。『エンデの遺言』のレビューについてはまた別途。

 『モモ』の深いところを読みとって感じとるのは大人の仕事。でもそれよりも老若男女がこのものがたりを純粋に楽しむことが一番大事だと思う。ファンタジーとしてのラストも素敵だった。

 その素敵なファンタジーを通して、エンデはこどもだちに時間の大切さを伝えたかったのだろう。全然説教臭くなかった。自分にチクッとしたのはこんな言葉だった。

p236 l1 マイスター・ホラの言葉
「人間は自分の時間をどうするかは自分で決めなくてはならないからだよ。だから時間をぬすまれないように守ることだって、じぶんでやらなくてはいけない」
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by vamos_tokyo11 | 2009-02-14 01:50 |


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