『大暴落1929』 ジョン・K・ガルブレイス

 超古典。1955年に初版が発行され40年以上も版を重ねている本。

4822247015大暴落1929 (日経BPクラシックス)
ジョン・K・ガルブレイス (訳)村井 章子
日経BP社 2008-09-25



 1929年の株価大暴落前後の流れを追い、その後の世界恐慌における事実関係をウォール街を中心に丁寧に描写している。

 そもそもこの本、日経BPクラッシクス第3弾としては昨年の金融ショック直前にタイミングよく売り出されたもの。僕がこれを読んでみようと思ったのは、100年に一度といわれている今回の暴落と、1930年代の大恐慌のきっかけとなった1929年の大暴落がどう似ていて、どう似ていないのか知りたいと思ったから。なので日経BP社の思惑にまんまとはまってしまっている(笑)。

 読んでみてまず暴落直前の株価に対する世の中の心理(新聞に書かれてる内容からにじみ出る気分みたいなもの)がよく似ていると思った。どう似てるの?といわれてもなかなか表現がしにくいのだが、とにかく読んでみればわかる。本書には新聞記事などの引用も多く出ているので雰囲気が似ていることがわかるのだ。

 1929年の話の中でも、前年からフロリダでバブルが発生していたことを指摘している。リゾート開発が盛んになり、値上がりを目当てに土地売買をしていることが時系列にわかりやすく書かれている。見たこともない土地や、町の中心部から遥か彼方にある土地や、さらにはその町の中心部というものがなかったりするという状況で売買が行われていたらしい。まさに「投機」。昨年までサブプライムローンを元に住宅価格が上がっていったアメリカの実情となんだか似ているものを感じた。




 この本はバブルが弾けたり、株安が起こると読まれるそうで、それもなんかよくわかる。著者が1997年版のまえがきで書いていることが真理なのだろう。
 「繰り返すが、私は一切予想はしない。私が言いたいのは、この現象は何度となく繰り返されていたということだけだ。」P7

 こちらも超ロングセラーの『ウォール街のランダムウォーカー』の中でも同様のことがしつこく出てくるが、まさにこれが真理。でもなんとかうまいことやり抜けようとする人は永遠になくならないのだろう。宝くじが売れ続けるのと同じように。
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by vamos_tokyo11 | 2009-03-21 02:40 |


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