『サブプライム後の新運用資産』 中原圭介

 題名を見てうさんくせー(笑)と思って読んだらやっぱりうさんくさかったw

4894513102サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践
中原 圭介
フォレスト出版 2008-07-18



 最初の方はまともな内容でスタート。例えば、①LTCM破綻に代表されるように金融工学は役に立たない、②国際分散投資、長期資産運用は弱点がある(世界のマネーの連動性が高まっていて)、なんてことが書かれている。ごもっとも。まぁ②なんてのは弱点なんてどんな方法でもあるわけだから、これを取り立てて言うのもどうかと思うのだが、実際はデカップリング論は収縮している。ただし、今年に入ってからの株式市場の動きはエマージング国と先進国とで大きな差が出てきているのはご存知のとおり。なので100%否定されるものでもない。あと投資信託で国際分散型を買うと中身が見えないというのと、個人で管理するのが大変、みたいなのがあってこれはどうなのかなぁと思ったが、ま、ここまではOK。

 問題は、ではどういう投資をすればいいのかということを書いているところ。

 新金融リテラシー「捉利」の実践という。これは世界経済の流れに乗ろうというものらしい。そんなことできてたら苦労せんは!というツッコミが自動的に入る。上がり始めるときに株を買って、下がり始めるときに株を売りましょう、と。そりゃそうだろ(笑)。そしてそれらは日銀短観他いろんな指標を丹念に見てればわかります、というのだ。ありえん!そもそも前段で国際投資の管理は大変とか言ってる人間が、どうして各種指標を都度チェックして、それを利して波に乗れるのかがわからないし、ましてや私は無理です(笑)。そんなにマメにチェックできないし、ましてや自分の判断が怖くてできない。




 いやー、トンデモ本としてはかなり面白かった。これは図書館で借りたんだけど、次に予約の人がいて、結構人気があるっぽいのが怖い。読んで実際に「これだ!」という人はさすがにいないだろうが、指標の見方の本くらいに扱ったほうがよい。アメリカの雇用統計では10~15万人雇用回復の目安とされる(随分幅があるな)とか、ISM製造業景況指数が50を越えていると景気拡大だと判断されるとか。

 そうかと思うとETFは信託報酬が低くておすすめであるとか、外国株式への投資はETFのみで行うことをすすめるだとか、ごく真っ当なことも書いていてどうも混乱させられる(笑)。最後に「幸せな人生は①健康、②仕事、③お金」とあってすごくまとも。書いてる人はきっといい人なんだろな。投資がうまく行ってるのでみんなに教えてあげようとか思ったのかもしれない。そういう幸せな感じの本です。フォレスト出版ってのはやっぱり怪しげw
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by vamos_tokyo11 | 2009-05-04 01:04 |


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