『官僚たちの夏』 城山三郎

 『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』とともにグアムに持っていった本。
 昨年(?)テレビドラマをやっていたそうで、会社の昼休みに話題になっていたのだが全く知らずについていけなかった。

4101133115官僚たちの夏 (新潮文庫)
新潮社 1980-11



 面白かった。みんなが理想を持って一生懸命なところが面白いのだが、読後感はなんだかなぁ、というスッキリしない感じをまず受けた。途中までの人間ドラマとかは面白くてどんどん読ませるし、「ほんとかよ」というような書き過ぎの感じがする箇所もありつつ、それでもぎりぎりリアリティを感じる作りだった。で、出来事はリアル過ぎて読後感がスッキリしなかったのかもしれない(笑)。現実ってこんなもんよ、的なところに大人の苦みを感じた。

 その現実感のせいか、単純に小説として淡々と読むのが吉。とはいえ面白くてのめり込んでいくので淡々とはできないが、著者の言いたいこと探ろうとするとちょっと振り回される。たとえば60年代の官僚主導経済礼賛かと思いきや、最終的にはそれを否定しているような(否定しているように読める)展開だ。が、実はどちらも正しくなく、著者は時代が変わっていくことの事実を書いているだけなのだろうというのが最終的に感じたこと。実在人物をモデルにしているそうだが、小説でありつつも、ジャーナリスティックな感じを受けた。一部だけを読むのではなく、全体を読むことでそう感じた。うーん、なんかスッキリしない書きっぷりで我ながらイマイチだが、ネタばれしないように書くとこうなりました(苦笑)。
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by vamos_tokyo11 | 2010-05-08 17:04 |


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