『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』 辻野晃一郎

 題と中身がマッチしてない。売るための題名が著者のイメージを下げてるかも。

4103288213グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた
辻野晃一郎
新潮社 2010-11-22



 題名を見るとグーグルで必要なことってなんだろう、って思うわけだが、そういうことを教えてくれる本ではない。本の大部分は著者がソニーでやってきたことを振り返る「私の履歴書」みたいな内容だった。すごく才能があり、努力家で負けず嫌いで優秀な人というのは、この「履歴書」の中で伝わってくるし、ソニーの中でいろんな苦労や対立があってプロジェクトXみたいな部分もあって、まぁまぁ面白いのだが、このあたりは自分的にはそんなに大事なところではなかった。(書き方の問題もあるかもしれないがそれほど興味がそそられなかった)

 自分的に一番面白かったのは、ソニー時代の話でもなく、ソニーのあとのグーグルでの話(こちらは短い)でもなく、グーグルもやめ、この本のために書かれている、最後の章(第十一章)だ。この中で著者が考える日本の企業のあり方を示し、そういう仕事をしていきたい、と書かれているところこそ、この本のエッセンスだろう。そこまでに至るソニー社内の人間ドロドロの話などは自分にとってあまり面白くなかった。文章もちょっと硬いというか。きっと、とても真面目な方なんだろう。未来に対して語っているのだが、この章をもっと充実させてほしかった。そういうビジョンのある方のようなのでなおさら。

 構えてる感じの本よりも、きさくな感じで書かれている著者のブログの方が親しみやすく面白い。そういう意味では、ちょっと残念な本だ。
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by vamos_tokyo11 | 2011-08-06 00:07 |


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