『大震災の後で人生について語るということ』 橘玲

 またいつもの思わせぶりなタイトルだが、書かれていることは著者がこれまで書いてきたことと一貫していてなんら変わりはない。

4062171392大震災の後で人生について語るということ
橘 玲
講談社 2011-07-30



 つまり、持ち家はリスクで賃貸が正解、伽藍を捨ててバザールへ行こう、外貨投資に関する見解、などなど、著者の本を読んだことがある人ならおなじみの内容が並んでいる。ちょっと追加されていたのが、この数年は国内の預貯金や国債に投資してた素人が最強だったとか、外貨投資の含み損があったとしてもそれは今後の逆転が起こった場合に備えた保険であるとか、その辺が正直な感想(というかここ数年に対する敗北宣言や負け惜しみ)に読めた。(p108:「私たちが真剣に考えなくてはならないのは、円資産が価値を失うリスクなのです」という一節。ここは私的には非常な慰めになった(苦笑))。
 
 そんなわけで、最近投資商品から遠ざかっていた私だが、この本で久しぶりに知らないETFを読んで気になったのが 1327「イージーETF S&P GSCI 商品指数」(24の商品指数に連動)。うーん、こんな商品ETFも出ていたのか。最近日経もスポーツ面や文化面しかちゃんと読んでないし、梅屋敷のランダムウォーカーブログも最近ちゃんと読んでないので反省。

 とはいえ、FXで外貨預金というのは面倒だから無し。おまけに単位がでかいだろうから無理(笑)。ドルコスト平均法の厳しさについても言及されているけど、これは全く同意。でも「株価の暴落に引っかからないこと」なんて誰がどう予測できるんだよ(笑)。それこそブラックスワンだし、ほんとにこの人が書いたとは思えない書き方だ。(やっぱり震災でだいぶ考え方が変わったのかもしれない)。

 ちなみにニューノーマルという言葉が最近は聞かれなくなってきたけど、日本の失われた20年のあと、アメリカも間違いなくこれに10年は続くだろうし、欧州ももうしばらく駄目だと思う。ギリシャ問題がブラックスワンだとすると、今後、似たようなブラックスワンが次々に出てくるような気がする。ギリシャの問題の根っこ(国の会計の粉飾)はユーロ参加の時期にさかのぼるわけだから、今後似たような話がどこから出てくるかわからないのである(と1ヶ月前くらいに書いてたらイタリアが出てきたと言う話)。
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by vamos_tokyo11 | 2011-11-10 23:06 |


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