『俺のトーキョー! FC東京ラブストーリー』 植田朝日

 愛だな。愛の本。

478160577X俺のトーキョー!  FC東京ラブストーリー
植田 朝日
イースト・プレス 2011-02-25



 言わずと知れた植田朝日氏の本。昨年頭に出たものなので降格が決まった後に書かれている。

 僕がFC東京をスタジアムで最初に観たのはたぶん2001年の名古屋戦。いつも代表戦を一緒に観に行ってた先輩から、ストイコビッチが見れるのは最後だから行こうと誘われたのがきっかけだったと思う。東京のことはJリーグに参入する1999年から気になりだして、2000年に味スタに移って来てテレビ東京とかで中継があるときには結構見ていたような気がする。2001年はもうひとつホームの浦和戦に行って、2002年も開幕の鹿島戦を見に行った。今のように熱心に見始めたのは2003年の2ndステージからで、そこからは基本的にホームゲームはずっと通っている。

 そんなわけで、それ以前の東京の姿が垣間見れる最初の頃の記述は非常に楽しいし興味深かった。「ディビジョンに関係なく東京のクラブを応援したい」という理由で東京ガスを応援し始めたらしいけれど、僕の当時の印象は東京ガスを勝手に応援し始めてJ2ができるところに東京ガスをJリーグクラブ化させようとしていた、というもの。東京ガスがどの辺で企業クラブから巣立たせることを意識し始めたのかは知らないが、なかなか面白い話だ。

 そのあとは2011年初頭までの話がサポーター目線で書かれている。それらもみんな懐かしく面白いのだが、僕にとって最も面白かったのは巻末の村林前社長との対談。FC東京という名前が決まるまでの流れとか、村林さんが社長を辞めたのでゴール裏で応援すると言ってたりするところがなんとも面白い。そんな村林さんも昨日(このエントリをメモしてた時点:4/27)の清水戦ではすぐ後ろの席に座ってた(大体バックスタンドにいらっしゃいますね)。

 FC東京サポならあーそうだったな、とか楽しめながら一気に読める。全編に貫かれてるのが東京愛もだけどもっと大きいものでサッカー愛みたいなものを感じた。話し言葉で軽い感じで書いてるのであの風貌としゃべり方がイメージされるんだけど、書いてることは結構すごい。というか筋がビシッと通ってて、風貌としゃべり方で損してる感じがするくらい(笑)。書き方と風貌によっちゃ、相当なカリスマになれそうな考え方を持ってるんだと思った。でも本人がそんなもん求めてないんだろうからいいんだろうけど(笑)。


 ちょっといいな、と思ったのをいくつかあげておく。(要約してるので書き味はだいぶ違うがご容赦ください)

(p3 はじめに)
「俺のトーキョー」であって「俺たちのトーキョー」ではない。一人ひとりが自分でやる、自ら関与してやる「俺」にならなければならない。そんな「俺」たちが集まったらすごくいいサポーターになる。

(p23 東京ガス時代の話)
俺たちが東京のクラブを応援することでJFLにサポーターがついて2部でも地域密着になればスゲーじゃん。「スポーツ文化」を根付かせるのは大変だけど、「サポーター文化」なら意外と簡単じゃないかと思った。

(p186 J2から世界を目指す)
J2に落ちた当時、村林さんが全勝でJ1復帰すると言ったのは、自分でハードルを上げ、相手がさらに向かってるように仕向けているんだ。それを超えていくことでよりクラブが強くなるんだし、そうじゃないと駄目。

(p190)
韓国やオーストラリアではなくてアジア各国のスター選手を獲ってくる。
→これは自分もそうあるべきだと思っていたこと。タイやインドネシアのスター選手が東京でプレーすれば、自国で放送を見るようになるし、東京の人気が出るに違いない。

(p242 村林対談)
最終戦の西京極は緊張してユルネバ歌ったのが失敗だった。(ムラバ)
→そういうことがあったのも知らなかったんだけど、確かにあのとき違う歌にしていたら、というムラバの述懐は面白いし、そんな気がする(詳細は本でどうぞ)。
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by vamos_tokyo11 | 2012-06-10 22:03 |


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