ワールドカップを楽しむ為に今こそおすすめの本

「もうどうせ23人決まってるんでしょ、日本代表って」と、うんざりしてたり、
巷に氾濫するワールドカップ特集雑誌、「どれも一緒だよ」、とうんざりしているあなた!
そんなあなたにオススメの本を紹介します。


f0017246_2294513.jpg「日本サッカーの未来世紀」(後藤健生)

 単行本としては1997年に出版された本で、文庫本は2001年に発売されている。文庫本のための「あとがき」はあのサンドニでフランスに5-0で敗れた試合の直後に後藤氏本人が書いたものだ。

 ドーハ以前の日本サッカーがアジアの中で如何に弱小であり、そんな中苦しんで頑張っていたのか、ということが書かれており、その頃から現在に向けて日本サッカーが飛躍的に成長してきた様子がわかる。歴史の流れから今を見ると、日本の奇跡的な上昇具合を実感できて感慨深い。

 圧巻は最終章の第13章。当時から2005年の予想のようなものを書いているのだが、これを読んでいるとき、出版が97年だということを認識せずに読んでいたので、最近出した本かと一瞬間違えたほどだった。2006年のワールドカップの予選がホーム&アウェイで行われること、イランと対戦していること、などなど。ちょっとビックリした。当初の「あとがき」が97年1月のもので、フランス大会の最終予選が始まる直前のことだ。人間は未来を予測することはできない。歴史から学び、未来を築いていく。ちょっと先のことだが6月の代表の姿をこの本から予測するのも悪くない。

 この本の中で触れられていた本が気になり、その本も読んでみた。
それが次に紹介する本。


f0017246_2292725.jpg「ワールドカップの世紀  リアリズムとしてのサッカー(後藤健生)
1996年5月出版。ブックオフで105円で購入。安すぎw。

 後藤氏は74年西ドイツ大会から観戦しているとのことなので、それ以降の大会を中心にアメリカ大会までにてついて書かれている。ワールドカップ周辺の話、特にFIFAの話や、政治に関係する話などが語られている。数珠繋ぎの様に話が連なるので、とりとめのない感じも受けるが、いままでどこかで聞いた事のある様な話がちりばめられ、なおかつ細かく解説されており、充実した内容だ。

 ワールドカップのグループリーグの試合につまらないものが多い理由、本大会の参加国数が増加した理由、ヨーロッパのカップ戦とリーグ戦の話(この当時からアウェイゴール・ルールがあったことを知り驚いた)、などなど、現在に通じる話が盛りだくさんで興味深い。またこの本が書かれたのは2002年の大会がどこで開催されるか決定する以前である。それに言及したシーンでは、「未来」を知っている立場で読むとなかなか面白い。

 サッカーだけではなく、ワールドカップを取り巻く政治・文化・国と国の関係・などを読み解き、知識を深めておくと、6月のドイツ大会でもあれこれ思いを馳せて楽しめると思う。また、現在問題になっている欧州リーグの過密日程の話について、すでにこの10年前の時点で書かれており驚かされる(さらに悪化の一途を辿っている感もある)。

 この2冊、代表の成長を中心に追いかけるなら前者、ワールドカップ全体を俯瞰的に見るなら後者、それぞれオススメです。アマゾンでも中古だと100円切ってるのでお得。
(ちなみに本文のリンクはアフィリエイトではありません)
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by vamos_tokyo11 | 2006-04-29 02:40 |


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