『(日本人)』 橘玲

4344021762(日本人)
橘 玲
幻冬舎 2012-05-11



p140
戦後突如として平和主義になったのは分裂的な思想のせいではなく、日本は一貫して「得なことならやるが、損をすることはしない」というエートス(行動様式)に従って行動してるだけだという説明はものすごく腹落ちする。
台湾、朝鮮を配下に組み入れることが得であったので戦もしたが、戦後は周り(朝鮮戦争)をみても悲惨なことであることに気づいた日本。

p144
空気が支配しないと個人主義的な日本人をひとつの共同体にまとめられない、というのは少し違うような…直感的に。

p188
地中海というグローバルな地域がグローバルの宗教であるキリスト教とイスラム教を生み出した。
多数の民族を束ねる必要のあるローマ帝国からすればキリスト教を国教とするのは必然。それ以外の神は民族とセットになったものであったから(ユダヤ教)。

日本人がしがらみから抜け出し自由を求める、世界的に歴史的に見ても最先端にいるというのは、東京だからなのだと思う。そして、橘玲の求めてるものは、その生来の性格や生い立ちがきっかけになっているのもよく分かる。
この意見に与する必要もないし、賛同するつもりもないけれど、なんとも言えない読後感。ふーん、という感じだ。伽藍のないバザールだけの世界なんて訪れないと思うし、アメリカでさえ、伝統的価値を日本より重視しているのだから、筆者の希望する国は日本以外にはない気がする。

20150619読了
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by vamos_tokyo11 | 2015-12-26 15:30 |


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