『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』

 ひと月ほど前、「ジョブズの卒業式スピーチを字幕で」で、スティーブ・ジョブズのStanford大学でのスピーチ(2005/6/12)を見た。非常に興味が湧いたので『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』を読んだ。

スティーブ・ジョブズ-偶像復活スティーブ・ジョブズ-偶像復活
ジェフリー・S・ヤング ウィリアム・L・サイモン 井口 耕二

東洋経済新報社 2005-11-05
売り上げランキング : 23206
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


 この本には彼の生まれたところから2005年までの半生が綴られている。エキセントリックな面が多分に綴られていて、彼の素晴らしい業績よりもそちらの方が目を引く感じだった。著者や彼に接する人々がスティーブに惹かれる理由もそこここに書かれているのだが、なぜ惹かれるのか、という面については残念ながらよくわからなかった。「とにかく惹かれるんだよ、みんな」としか書かれていないので。

 彼の魅力は他のスピーチをyoutubeで探して、見れば分かるのかもしれない。しかし上の卒業式スピーチを、この本を読了後に改めて見てみたが、本に書かれているような凄さは感じなかった。恐らく商品発表のようなプレゼンテーションとは異なるからだろう。




 で、本自体はどうだったかというと、僕の知らない話ばかりで、その内容に魅了された。バイタリティに溢れ、狂っているのではないかという様な記述から、とはいえ彼の凄さを表す記述まで、起伏に富んだドラマを見ているような伝記だった。

 今やCGアニメで著名なPIXARがスティーブ・ジョブズのものだったということを全く知らなかったので(上記のスピーチの中で初めて知った)、その辺りの記述は興味深かった。本はディズニーとの抗争までで終わっているが、Wikipediaを見ると、今やPIXARはディズニーの完全な子会社になり、スティーブ・ジョブズはディズニーの役員であり、かつ個人筆頭株主だという。

 そのほか、やはりMacintosh作成の話や、ITMS(i Tune Music Store)立ち上げの話などもドラマに富んでいるし、そもそも彼の突飛な行動や言動などのエピソードが多く、”狂”を感じさせる。何かを成し遂げる人たち、偉人(スティーブ・ジョブズがこれに当てはまるかはわからないが)と言われる人たちはやはりどこかで人並み外れたものを持っている。月並みだがそう感じた。

 ビル・ゲイツがソフトウェア一本で成功したのに対して、スティーブ・ジョブズはコンピュータとコンテンツ(芸術や娯楽)とを融合させて世の中を変えていることが面白い。この本に書かれた流れを現在に繋げると、これからもまだまだ楽しいことが起きそうな気がする。自分の中に「スティーブ・ジョブズ」というアンテナが立った。

 ちょい長い本だけど、上記スピーチが心に響いた人にはオススメです。
[PR]
by vamos_tokyo11 | 2008-02-10 21:15 |


<< 日経コラムに村林社長登場 FC東京社長交代。後藤勝氏の認識 >>