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第3節 FC東京×山形 まずは結果が大事

 まずは内容よりも結果でしょう。とりあえず開幕したぞ、と。

3月21日(土) 2009 J1リーグ戦 第3節
FC東京 1 - 0 山形 (14:04/味スタ/20,179人)
得点者:55' 羽生直剛(FC東京)

 開幕から2戦連敗計7失点のFC東京は1勝1分で3位につける山形と対戦。10年ぶりの対決だとかで、山形側には「おぼえてる?’99.11.21」の横断幕が出ててちょっといいなと思った(山形のアシストのおかげで昇格できたあれだ)。僕は10年前の山形との戦いは知らないけれど、味スタ(東スタ)なんて当然なかったわけで、試合前にスタジアムに響くYou'll never walk aloneを聞いて、山形の古参ファンは10年の歳月を感じたんじゃないだろうか。

■試合内容

 前半はどっちもボールを持ちたくない感じのサッカー。東京が目指すのはボールを持って相手を崩していくサッカーのはずなのだが、ボールを持たされDFラインでボールを回していると山形のプレッシャーに徐々に下げさせられていた(笑)。山形も山形でボールを持っても東京の守備陣形が整うとなかなか崩せず、という感じ。お互いにボールを持ちたくないように見えた。

 とはいえ、前半の多くを支配していたのは東京。かなりゴール前へ攻め込んでフィニッシュまで到達していた。フィニッシュの精度というよりもその前のパスの制度と崩しが不十分なためゴールならず。対して山形もカウンターのときにあまり人数をかけてこないため結構助かった。一度相手が一人ゴール前で余るというビッグチャンスがあったが、ボールの裏をこすりあげるミスキックと、権田のファインセーブのおかげでなんとか凌ぐことができた。それにしても山形のGK清水健太はピクシーに褒められるだけあっていい選手だった。ちなみに左足でバシバシ鋭いクロスを供給していた佐藤健太郎も光ってた。あんないいボール蹴る選手がいるんだねぇ。山形の選手をよく知らないんですみません。左利きのベッカムかと思ったよ。




 0-0で前半を終えて後半へ。後半も似たような展開だったが、55分、石川が中盤で奪ったボールを左サイドを駆け上がる長友へスルーパス。長友は左サイドをえぐりカボレへパス。カボレは溜めをつくり、さらに外に走りこんできてフリーの羽生へパス。羽生は右足裏で少し前へトラップし、左足で巻くように落ち着いてファーサイドへシュート。これが決まって先制!山形のDFが2人迫っていたが落ち着いて見事にコースを狙ったビューティフルゴールだった。ちなみに平山もゴール前にいたが、相手DFが羽生のところへ行かないようにブロック(笑)。隠れたアシストだった。

 点が入ったので当然試合が動き出すのだが、その後は攻めたり攻められたりの繰り返し。東京の方はゴール前までたどり着くが数の多い山形DFに弾き返されたりで追加点なし。山形は最後の方で放り込みまくってきたが、やみくもにパワープレーをしている感じで、佐原を中心にしっかり弾き返せていた(とはいえセカンドボールを結構拾われてひやりとする場面もあったが)。結局このまま1-0で終了。なんとか今期初勝利をあげることができた。

■感想

 かなり守備的に入った試合だった。理想と現実。佐原を中心として導き出した現実論がこれだったのだろう。リスクテイクを最小限に前半はとにかく安全運転。しかしこれがよかった。佐原、石川、平山と今期初先発が3人で、佐原と権田の組み合わせも初。まずは落ち着いてプレーできる状況を自ら作り出したというところかもしれない。

 山形・小林監督のインタビューを読むと東京の姿がより鮮明に理解できておもしろい。前節の問題点(サイドでポイントを作られて崩されていた理由)と今回そこを修正してきたために山形が攻めあぐねた様子が伺える。東京の姿を的確に解説してくれてて助かります、わかりやすいです。ありがとう。

 小林監督の解説の通りうちの試合内容は相当しょぼい(笑)。ボールを保持して崩すぜ!というお題目からは遥かに遠く、はっきり言って僕が勝手に想像していた華麗なサッカーに到達するには一体いつになることやらというところだ。

 だがしかし、この1勝は言うまでもなく価値ある大きな1勝だ。佐原が復帰してくれて守備のリーダーシップが発揮され、無失点に抑えることができた。平松には悪いがほんとに頼りになった。まちがいなくチームに一本芯が通った感じがした。モニとの相性も抜群。加えて権田が初勝利をあげられた。それも無失点で。右サイドや左サイドやそして守備に大活躍の石川もすごかった。羽生の得点なんていつ以来だろう(笑)。平山の頑張りも相当だった。最後の方は跳べなくなってきてたけど、ほとんどのヘディングに勝ってたし、競るときのファールもなくなっていた(!)。そしてダルシム米本!(ヨガファイヤーw)。ガムシャラだったとのことだけど、今野と梶山の間を埋めるべく奮闘しててなんか愛おしかったよね。浅利や中村北斗が怪我したりでMF層が薄くなってる中でのチャンス到来だけれども、これからどんどん立派になって活躍してください。

 いやー、とにかくよかった。まずは勝たないことには理想も追い求められないわけですよ、城福さん。佐原中心に青空ミーティングとかいいよね。ほんとに手放せない選手だぞ佐原は。懐かしくも宮本とトルシエの関係を思い出したよ。

■おまけ

 昨年までのクセでまたカメラを忘れて画像はないんだけど、J's GOALの写真が素敵だった。

 羽生、腕伸びすぎw(きっと広角レンズだからだな)
 城福さん、48歳おめでとう!(ローソクが青赤!)
 権田と抱き合う左足の魔術師
by vamos_tokyo11 | 2009-03-22 01:18 | FC東京


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