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フランサ ~ 駆ける魂 ~

フランサ ~ 駆ける魂 ~_f0017246_23218100.jpg 何度かこのブログで「浦和よりな記事ばかりで好きじゃない」と書いている吉田誠一氏が日経夕刊にフランサのコラムを連載中。さすがにいいコラムを書いている。昨日、今日、明日の3回連載。スポーツに関わる人々を3回に分けて連載する「駆ける魂」は、日経夕刊記事の中で僕の一番のお気に入り。

 2005年2月にAnfieldに乗り込んできたLeverkusenフランサのアップを凝視していたことを思い出す。それから数ヵ月後に、まさか日本にレイソルにやってくるなんて思いもしなかった。フランサは異次元のプレーを繰り出し、まさにカネを払って見る価値のある選手だ。

 その攻撃に専念するプレーぶりから、傲慢で鼻持ちならない人かと思っていたらさにあらず。このコラムには驚くようなことがたくさん書かれている。愛用するミズノのスパイクは12年間履き続けているもの。靴との信頼関係が大事なのだそうだ。通訳の公文栄次氏曰く「器が大きい。すべてにおいて余裕があり、人を尊重する」。クルマを運転してると必ず人に道を譲る。高速道路以外では速度がきわめて遅い。

 昨日の記事にはフランサの驚異的な視野の広さについて書かれている。
 フランサは「パノラマ」という言葉で自分の頭の中に広がる世界を表現する。どうやら、両耳の後ろの方まで、角度で言えば180度以上の視野を常に確保していて、他の選手の動きは色で識別するらしい。
 こういう話は聞いた事がなかったので興味深い。色で判別するのは常人のサッカーでもありそうだが「常に180度以上の視野を確保」などありえない(とりあえず自分には想像もつかない)。さらに技術の正確性、判断の早さ、複数の選択肢を常に持つ、というところで一流選手とも異なるレベルになるのだろう。

 フランサは自由を与えてくれる石崎監督に感謝している。「ミスを許す監督の勇気もないと、私のサッカーは成り立たない」。
by vamos_tokyo11 | 2008-04-08 23:26 | football


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